2024年から2025年にかけて、ランニングシューズ界隈で最もホットなワードといえば「スーパートレーナー」。
その中でも、アディダスが満を持して投入した**「ADIZERO EVO SL(アディゼロ エヴォ SL)」**は、発売直後から大きな話題を呼びました。しかし、初期のメッシュモデルには「フィット感が甘い」という声があったのも事実。
そこで登場したのが、アッパー素材を一新した**「Woven(ウーブン)」モデル**です。
今回は、このEVO SL Wovenモデルを徹底レビュー。「初期モデル(メッシュ)と何が違うの?」「スーパーブラスト2とどっちが良い?」「サイズ感は?」といった疑問に、プロの視点からすべて答えます。
結論から言うと、これは**「アディダスが作った現代の万能靴の完成形」**です。
1. アディゼロ EVO SL とは?「速さのDNA」を日常に
ADIZERO EVO SLは、ベルリンマラソンなどで驚異的な記録を出した超高級レーシングシューズ**「ADIZERO ADIOS PRO EVO 1(定価約8万円)」のデザインとDNAを継承**したトレーニングモデルです。
最大の特徴は、カーボンプレートをあえて排除し、スーパーフォームを100%使用している点。これにより、レーシングシューズのような反発力を持ちながら、足に優しい「究極の普段履き」が誕生しました。
基本スペック
- 重量: 約224g (27.0cm)
- 価格: 19,800円 (税込)
- スタックハイト: ヒール39mm / 前足部33mm
- ドロップ: 6mm
- ミッドソール: LIGHTSTRIKE PRO (100%)
- アッパー: New Woven Upper (※今回の主役)
2. 最大の進化点:「Woven(ウーブン)」と「メッシュ」の違い
これから買うなら、間違いなく「Woven」モデルをおすすめします。
初期のメッシュモデルと比べて、以下の3点が劇的に進化しています。
① フィット感が「レーシング仕様」に進化
初期のメッシュは「袋状」で少しボワッとした緩さがありましたが、今回のWoven素材は高密度に織り込まれており、伸縮性が抑えられています。
これにより、スピードを出した時やコーナーを曲がる時の「足の横ブレ」が激減。足とシューズの一体感が格段に向上しました。
② 「ガセットタン」の採用でズレない
地味ですが最大の改善点です。シュータン(ベロ)の両サイドが固定される「ガセットタン」仕様になりました。これにより、走行中にベロが外側にズレるストレスが完全に解消されています。
③ つま先周りがタイトに
Wovenモデルはつま先の高さ(天井)が少し低く設計されています。無駄な空間が排除され、より「攻められる」フィット感になっています。
3. 走行感レビュー:プレートなしでも弾む「魔法のクッション」
実際に走ってみて感じるのは、**「バウンシー(弾む)なのにナチュラル」**という不思議な感覚です。
- ジョグ(低速域):カーボンプレートが入っていないため、ゆっくり走ってもシューズが「板」のように硬く感じることがありません。着地した瞬間に厚底フォームが「グニュッ」と沈み込み、優しく足を保護してくれます。
- ペース走・インターバル(高速域):ここからが本領発揮です。ミッドソールの「LIGHTSTRIKE PRO」は、踏み込んだエネルギーの約74%を推進力に変えると言われています。プレートの強制的なカックンという動きではなく、自分の足の入力に対して素直に「ポンッ」と跳ね返ってくる感覚。キロ4分〜3分台でも十分に回せます。
「今日はジョグだけのつもりが、気持ちよくていつの間にかビルドアップしていた」
そんな現象が起きるシューズです。
4. ライバル比較:スーパーブラスト2 vs EVO SL
購入を迷う人が最も多いであろう、アシックスの「SUPERBLAST 2」と比較してみましょう。
| 特徴 | アディダス EVO SL (Woven) | アシックス SUPERBLAST 2 |
| 走行感 | 軽快・バウンシー 遊び心があり、ポンポン弾む | 安定・クルージング どっしり安定して距離を踏める |
| 重量 | 約224g (軽い) | 約250g前後 |
| 安定性 | 中程度(足首の自由度が高い) | 非常に高い(ブレない) |
| コスパ | ◎ 19,800円 | △ 約22,000円〜 |
| おすすめ | スピードも楽しみたい 軽快さが欲しい人 | フルマラソンの脚作り 安定感を最重視する人 |
結論:
- **「楽しさ・軽さ・コスパ」**なら EVO SL。
- **「長距離の安定感・保護性能」**なら SUPERBLAST 2。
5. サイズ感の注意点:Wovenは「いつものサイズ」で!
ここが非常に重要です。ネットの口コミで「EVO SLは大きめだからサイズダウンすべき」という意見を見たことがあるかもしれません。それは**「初期のメッシュモデル」の話**です。
Wovenモデルのサイズ選びの正解:
マイサイズ(普段のランニングシューズと同じサイズ)を選んでください。
Woven素材は伸びにくく、つま先周りも低くなっているため、サイズを下げると窮屈に感じる可能性が高いです。
- 足幅が普通〜細めの人: ジャストサイズで完璧なフィット感。
- 足幅が広い人: 少しタイトに感じるかもしれません。試着を推奨します。
6. まとめ:EVO SL Wovenは誰におすすめ?
アディゼロ EVO SL Wovenは、エリートランナーのジョグ用としても、サブ3〜サブ4を目指すランナーのポイント練習用としても使える万能な一足です。
こんな人におすすめ!
- ✅ 厚底のクッションは欲しいが、カーボンプレートの硬さは苦手
- ✅ ジョグからペース走まで1足でこなしたい
- ✅ 「スーパーブラスト」はちょっと高いと感じている
- ✅ アディダスの「カミソリフィット(タイトなフィット感)」が好き
耐久性に関しても、アウトソールには最強のグリップ力を誇る「Continentalラバー」が採用されており、600km〜800kmは十分にパフォーマンスを維持できます。
「初期モデルで見送っていた」という方こそ、この完成されたWovenモデルをぜひ試してみてください。ランニングがもっと自由で、楽しいものになるはずです。

