ウェーブライダー29 レビュー

シューズ

ウェーブライダー 29は、1997年の初代発売以来、グローバルで累計販売数1000万足を超えるミズノの定番ランニングシューズシリーズの最新作です。主なターゲットは**フルマラソンを4~5時間で完走するランナー(サブ5)ですが、あらゆるレベルのランナーのジョギングシューズとして最適とされています。キャッチコピーは「RUNがFUNになる走行感。」**で、走るシーンやランナーを選ばず、全てにフィットする一足を目指しています。

このモデルの最大の特徴は、ミッドソール全面にミズノ独自の高反発素材「MIZUNO ENERZY NXT」が採用されている点です。これにより、従来の「MIZUNO ENERZY」と比較して、柔らかさ、反発性、軽量性において優れているとされています。メーカー比較数値によると、前作と比較してクッション性が前足部で約56%、後足部で約21%向上し、反発性も前足部で約59%、後足部で約19%向上しています。

また、シューズには環境への配慮もなされており、アッパー本体のメッシュ、靴ひも、インソールの表面材に90%以上のリサイクル素材を採用し、ミッドソールの一部にはサトウキビ由来の材料が使用されています。アウトソールには耐久性とグリップ性に優れた「X10」ラバーが配置され、あらゆる路面をしっかり捉えます。

スペック

ウェーブライダー 29の主なスペックは以下の通りです。

重量:

◦ 27.0cm(公式値):約265g
◦ スーパーワイド25.5cm(実測値):242gまたは243g

ドロップ(つま先からかかとまでの高さの差): 10mm

◦ 前足部:28.5mm
◦ ヒール:38.5mm

ミッドソール:

「MIZUNO ENERZY NXT」を全面採用。中足部〜ヒールには波形構造プレート「MIZUNO WAVE」を搭載。このプレートはウレタン樹脂製です。

アウトソール:

前足部全面とヒールの左右に耐久性とグリップ性に優れた「X10」ラバーを配置。

アッパー:

厚みのあるメッシュ素材を使用し、ヒール周りは剛性が高く、かかとをしっかりホールドする仕様になっています。軽量で通気性に優れたガセットタン構造のシュータンは、足の甲に吸い付くようにフィットします。

ウェーブライダー28との違い

ウェーブライダー 29は、前作ウェーブライダー 28からいくつかの重要な変更が加えられています。

ミッドソール素材:

ウェーブライダー 28は上部に「MIZUNO ENERZY」、下部に「MIZUNO ENERZY NXT」という2層構造でした。ウェーブライダー 29は、上下ともに「MIZUNO ENERZY NXT」を全面採用しています。

クッション性と反発性:

ウェーブライダー 29はウェーブライダー 28と比較して、クッション性(前足部約56%、後足部約21%)と反発性(前足部約59%、後足部約19%)が向上しています。

ミッドソールの厚み:

ウェーブライダー 29は、前足部の厚みが約2mm増しています。

MIZUNO WAVEプレート:

ウェーブライダー 28はナイロン樹脂製だったのに対し、ウェーブライダー 29はウレタン樹脂製に変更されています。プレートの位置も若干異なり、28では中足部がアウトソールに食い込むように下がっていたのに対し、29では下部にクッションを残す配置になっています。

ドロップ:

ウェーブライダー 28の12mmから、ウェーブライダー 29は10mmに減少しました。これにより、全体的にフラットなソールとなり、接地の際に柔らかさを感じやすくなっています。

重量:

ウェーブライダー 29は、ウェーブライダー 28からメンズ・ユニセックスで約15g、ウィメンズで約10gの軽量化が実現しています。

アウトソールデザイン:

ウェーブライダー 28はヒールからつま先にかけて溝が斜めに設けられていましたが、29は溝が中心に近い位置に補正され、より自然なライド感が期待できます。また、ウェーブライダー 28ではソール裏からMIZUNO WAVEが見えましたが、29ではオーソドックスなデザインになり見えません。

実際に履いた感想

ウェーブライダー 29を履いてみた感想としては、以下のような点が挙げられます。

完成度の高いジョギングシューズ: ロングセラーモデルだけあって、ジョギングシューズとしての完成度は高いと評価されています。

軽さ: 前作ウェーブライダー 28から15gの軽量化が図られていますが、**数字以上に「ずいぶん軽くなった」**と感じる方が多いようです。実測値で250gを切る軽さは、足取りを軽やかにし、心も軽くするとのことです。

フィット感: 足を入れた瞬間、ヒール周りは非常にガッチリとした素晴らしいホールド感があり、かかとがしっかりと固定される感覚があります。前足部はゆったりと伸び伸びできる印象で、シューズと一体化したガセットタン構造のシュータンが足の甲に吸いつくようにフィットします。横幅もちょうど良いサイズ感と評されています。

ソールの柔らかさ: 歴代のウェーブライダーと比較しても**「かなり柔らかくなった」**と感じる点が特徴です。全面に「MIZUNO ENERZY NXT」を使用しているため、感触が大きく変わったとのことです。

反発性: ソール全体の反発力は「ほどほど」で、エネルギーリターンはあまり感じられないという意見もあります。しかし、前足部からは「ポンッ」と上に突き上げるような強い反発力を感じるという声も聞かれます。

安定感: ソールが大幅に刷新され柔らかくなったことで、ウェーブライダーシリーズが持つ特有の「安定感」が、これまでのシリーズほどフルに生かせていないと感じる意見もあります。このため、特にウェーブライダー 28の安定感を好むランナーからは「柔らかすぎる」という印象を受けることもあります。

まとめ

ウェーブライダー 29は、ミズノの最上位フォームを全面採用し、プレートも内蔵していることを考えると、価格は価値のある投資と捉えることもできます。しかし、その大幅な進化が、従来のWウェーブライダーに期待されていた安定感の感じ方を変えてしまった側面もあるようです。

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